無題ドキュメント 41
今日も・・・絶望的暑さ
熱い・・・・・・息苦しい・・・・

これは・・・・夢?・・・火だ・・・燃えてる・・・


・・・あれは・・・誰だ?・・・助けなきゃ・・・・
「ゆね??」
再び、シッカの声で目が覚める。
「大丈夫?うなされてたよ?熱いって」
「・・・・・・うん・・・今日も・・・絶望的に・・・暑い」
「絶望的って、何オーバーなこと言ってるのよ。」
「・・・・ごめん・・・」
「夏は暑くて当たり前。しかも、ここは九州!ってゆね?どこ行くの?」
「・・・・風呂・・・」
湧泉音はこちらに来てからと言うものの、朝風呂の快感を覚えたらしい。
それって、フォーンリック家のDNAなのかしら?
ちょっと気難しいけれど、日本人より温泉大好きな湧泉音のパパを思い出してしまう。
弟家族である私達がママの故郷である九州の別府に帰ることになった、あの時の湧泉音のパパの喜びようときたら。 別れを惜しむより、別府温泉の魅力について誰よりも熱く語り、九州温泉巡りの拠点が出来たと手放しで喜んでいた。 事実、引っ越しの手伝いと称して温泉を存分に楽しんで帰って行き、それ以来頻繁にここを訪れるのだから。